電験二種おすすめ参考書3選!独学合格に必要な教材を厳選紹介【2025年最新版】

電験二種おすすめ参考書3選【独学】 資格

電験二種に合格するための勉強の全体像とは?

第二種電気主任技術者(以下、電験二種)は、電気設備の保安・管理に必要な知識と技術を証明する国家資格です。電力会社や大規模工場などで、最大電圧17万ボルト未満の電気工作物を管理できる資格で、特に高圧・特別高圧設備に携わる技術者には欠かせません。

試験は一次試験と二次試験の2段階に分かれています。一次試験では「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目が課され、それぞれ択一式(マークシート)で行われます。一次試験に合格すると、二次試験に進むことができ、こちらでは「電力・管理」と「機械・制御」の2科目が論述式で出題されます。

試験の難易度は高く、合格率は10%前後と低めです。科目合格制度があるため、一度にすべて合格する必要はありません。文系出身のT係長自身も、この科目合格制度を利用し、2024年度の試験に、2回目の挑戦で合格することが出来ました(2024年1月24日Webにて合格確認済)。そこで、今回の経験を基に、独学者におススメの参考書を3冊、厳選して紹介したいと思います。

① 電験1・2種一次試験 テーマ別 過去問題集(電気書院)

本書は、電験一次試験の過去問をテーマ別に整理した問題集です。「理論・電力・機械・法規」の4科目に対応し、基礎から応用まで網羅。難問・奇問に振り回されず、出題傾向を効率的につかむことができます。そのまま電験一種の受験でも使用可能です。大切なのは全てを網羅することではなく、自分の苦手分野の問題に慣れることです。

■ メリット1:テーマ別で学習効率が格段に向上

従来の年度別過去問では、類似問題を横断的に比較するのが困難でした。本書では「交流回路」「変圧器」「送電方式」などに分類されており、苦手テーマの集中的な対策や、復習のスピードアップに大きく貢献します。

■ メリット2:解説が丁寧で独学者にも優しい構成

各問題には図解付きの解説が用意され、計算の流れも明確に記載されています。さらに、基礎式の導出過程が省略されがちな他書と異なり、途中式もかなり丁寧に書かれていることが特徴です。独学者がつまずきやすいポイントも注記されています。

■ メリット3:1・2種共通問題で実力アップ

電験一種と二種で共通出題される問題が多く含まれている点も特徴です。二種の範囲を越えても、応用力を高めるにはむしろ好都合といえます。実力がついてきた段階で、一種レベルにもチャレンジ可能な設計です。おそらく二種を試験で合格しようとする方々はそのまま電験一種への挑戦も考えられていることが多いでしょう。

■ 注意点:テーマ別ゆえの「全体像の把握しづらさ」

テーマごとの分類が優れている反面、年度ごとの試験形式には慣れづらいです。本番形式の演習には、別途公式に公開されている「過去問題」を制限時間内で解くのが良いでしょう。とは言え、「理論」以外の科目で時間的制約が厳しくなることはないはずですので、過去問題を解くのも、「傾向把握」を目的とした1、2年分で十分です。時間をかけるべきは一次試験対策ではありません。電験二種以上は、二次試験対策にしっかりと時間をかけなければなりません。

② 電験二種 完全攻略〈二次試験対応〉(オーム社)

本書は、電験二種の「二次試験」に完全対応した論述対策の定番書です。記述式で問われる「電力・管理」「機械・制御」の両科目に対応しています。この一冊から浮気せずに、ひたすらやりこめば確実に合格できます。T係長自身、10週以上繰り返し、隅から隅まで読みつくした一冊と言えるでしょう。

■ メリット1:試験の傾向と対策を詳細に解説

問題の出題意図や頻出テーマの傾向などが、章ごとに整理されています。過去問題を元にした「出題のパターン化」がなされており、対策が立てやすいです。初見問題への対応力を高めるための「考え方」も豊富に記載されています。応用が苦手な方は「解答を覚える」と言われた時に、「何故その解法なのか」、「何をきっかけに解法を導き出しているのか」に無意識なことが多いです。本書は、「どこに着目して解き方を選択するか」のベース部分について、他所に比べて手厚く書かれている参考書になります。

■ メリット2:模範解答が論理的で再現性が高い

記述式解答の模範例は、過不足なく理路整然とした構成になっています。段落構成・接続語・用語の使い方が明確で、再現しやすい書き方です。合格に必要な文章力を磨くには、最適な手本といえます。まずは「写経(書き写し)」でも良いので、真似るところから始めると、合格できる答案の論理展開や、言葉遣いに自分自身が変わっていきます。論述試験で大切なのは「答えの値」ではなく、論理展開です。その論理展開には「型」があります。「守・破・離」の段階で言えば、試験の合格は「守」のレベルですから、突飛なことをせず、基本に忠実になるべきです。

■ メリット3:図表や定義が整理されていて便利

本文中に出てくる公式や系統図、設備の概要などが、図を使った説明も掲載されており、独学者でもイメージがしやすくなっています。特に、普段電気設備に携わる方でも、なかなか特高レベルのものに普段から触れている人は少ないですし、まして、水力発電や火力発電など業務で携わられている方も少ない事でしょう。図が豊富であることは、理解の大きな手助けとなります。

■ 注意点:初学者には難易度がやや高め

基礎的な解説はあるものの、電験三種合格レベルの理解が前提です。電気の勉強を電験三種をすっ飛ばしていきなり本書から始めることは、大きな回り道になってしまいます。まずは電験三種に合格できるレベルに到達した後に、本書に取り組むのがおすすめです。

③ キーワードで覚える電験二種 二次論説問題(電気書院)

本書は「キーワード記憶型」の学習をベースとした論述問題対策書です。論述式解答で頻出するキーワードや重要表現を整理して習得できます。短文記憶を積み重ねて、スラスラと書ける力を養うのに適した教材です。

■ メリット1:論述問題で使える用語を効率よく暗記

試験では「内容が正しくても、専門用語の未使用で減点される」ことがあります。本書はそうした減点を防ぐために、重要キーワードを明確に分類しています。「絶縁協調」「同期発電機」「電圧降下」など、試験頻出語が整理済みです。T係長は本書に掲載されているキーワードで、単語カードを作り、キーワードを自分で説明できるように何度も練習しました。

■ メリット2:用語+背景知識の解説がセットで学べる

単なる語句集ではなく、キーワードの技術的な意味も丁寧に解説しています。なぜその語が重要なのか、現場での運用や設計の背景までカバーしています。語句単体の暗記ではなく、応用力ある記述力を自然に育てられる構成です。

■ メリット3:問題演習もあり実践で定着しやすい

キーワードの理解だけでなく、実際に記述して確認できる演習問題もあります。模範解答の構成が明確で、自分の文章を見直す際の指針にもなります。書き方のコツや誤解しやすい表現にも触れられており、実践向きです。

■ 注意点:丸暗記に頼りすぎるのは非効率

本書はキーワード中心の構成ですが、それだけで合格できるわけではありません。先に紹介した「完全攻略」との併用で、合格へとあなたの力を引き上げてくれます。本書は「書けない」を「書ける」に変えるための「知識の土台作り」の為のものとして、活用しましょう。

まとめ

電験二種の合格は、決して簡単な道のりではありません。しかし、正しい教材と計画的な学習があれば、独学でも十分に到達可能な目標です。今回ご紹介した3冊は、T係長自身の体験に基づいた「本当に使って合格した」参考書です。焦らず着実に取り組めば、必ず道は開けます。合格までの努力は、あなたの技術者としての自信と誇りに変わるはずです。迷いや不安がある時こそ、自分を信じて一歩ずつ進んでください。独学者の挑戦を心から応援しています!

この記事を書いた人
T係長

30歳で制御設計の世界に飛び込み、未経験から10年以上にわたり、プラント設備の制御設計・更新・改造案件に携わってきました。これまで100件を超える現場経験を通じて、設計図面から制御盤、シーケンス制御、保護協調まで幅広い電気技術を磨いてきました。
保有資格は「第二種・第三種電気主任技術者」「第二種電気工事士」「基本情報技術者」。資格の枠にとらわれず、現場で困っている人を助けられる技術者であることを大切にしています。
このブログ「誠電気設計」では、初心者や若手エンジニアの方にもわかりやすく、実務に役立つ知識を共有しています。学びを通じて、読者とともに成長し続けることを目指しています。

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